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2010~2011年度 ガバナー方針

幸せな未来を創るために

『利他の心で行動しよう』

RI第2570地区 ガバナー 西川武重郎

国際ロータリー第2570地区
ガバナー 西川武重郎

「出でて奉仕せよ」との言葉に送られて、サンディエゴの国際協議会から帰ってまいりました。サンディエゴは太平洋艦隊の軍港がある町で、ホテルのすぐ近くに空母「ミッドウェイ」が係留され、お金を払うと中が見られるような施設になっていました。残念ながら時間がなくて見ることはできませんでしたが。

ホテルの窓からミッドウェイを見ながら、今、世の中が大きく変わろうとしているのだなということを感じました。

人間は20世紀の100年間、豊かさと便利さを求めて努力してきました。確かに物の豊かさと便利さを手に入れることができました。しかし、それを手に入れるために私たちは自然を破壊してきました。そしてこの行方を変えずに、そのまま続けると地球が滅んでしまうところまで来ました。私はミッドウェイを見ていると、アメリカがリードして作り上げてきた、物中心の物質文化の終わりを告げるモニュメントのように見えてくるのです。

今はまさに大きな変革の時代だと思います。いかに自然と共生する社会を創ることができるかを私たちは問われています。豊かさと便利さを求める過程で、物の豊かさのみを追求し、一番大切な心の豊かさを求めることを忘れてしまった、そのような私たちの生き方を改める時が来たのではないでしょうか。人と人の絆の薄い殺伐とした社会ができてしまったのは、心の豊かさを求める努力を失ってしまった結果ではないでしょうか。

このような時代の中で、次年度RI会長レイ・クリンギンスミス氏は私たちに「地域を育み、大陸をつなぐ」というテーマを示されました。そして、ロータリーの使命は地域社会を動かすことだ。そのために共通の目的に向って結束し、奉仕活動に時間と才能を捧げ、労力を捧げる覚悟が必要だ。世界の子どもたちの育成のために、そしてポリオ撲滅のため、世界をより良いものにするため、ロータリー以外のより大きな力があるだろうか?我々にはロータリーの責務を高める覚悟がある。奉仕活動と才能と労力を捧げる覚悟が我々にあるのならば、世界は必ず変えられる。“Yes,we can” だと私たちに語りかけました。

その語りかけを受け、私は何を成すべきかを考えてみました。

私たちはすでに、クラブごとに地域社会に奉仕する活動を行っています。しかし、次年度RI会長レイ・クリンギンスミス氏は、私たちロータリアン一人一人が何を成すべきかを求めているように思えるのです。

そこで私はガバナーになる為にポール・ハリスの心をしっかり勉強し、原点に帰って「ロータリーの心」とは何かを、自分自身に問い質してみようと思うのです。

現代社会は人の心の豊かさを見失った、人と人との絆の薄い殺伐とした社会になっています。このような社会であるからこそ自己中心的な考え方とは対極にある、人の為に役に立ちたい。その為に奉仕をするものだという「ロータリーの心」が大切になってくるのだと思うのです。だれもが幸せになりたいと思っています。しかし、自分さえ良ければいいいという利己的な考え方で、本当の幸せは掴めるでしょうか。絶対に掴めないと思います。人として本当の豊かさ、本当の幸せを掴むためには「ロータリーの心」である、人の為に役に立ちたいと思う「利他の心」で生きることだと信じたいのです。

そこで私の年度の地区テーマを、幸せな未来を創るために「利他の心で行動しよう」と決めさせていただきました。

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