2009~2010年度 ガバナー方針
2009~2010年度
国際ロータリー第2570地区
ガバナー 真下 和男
2009~2010年度 テーマ
2009年1月19日、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ市で開催されました「国際協議会」第一日の本会議冒頭、2009年~10年度ジョン・ケニーRI会長(スコットランド)は次のように述べられました。
ただいま、この会場を見渡し、私が目にしているのは「未来」、「ロータリーの未来」です。地球上にくまなく存在する「3万3千の地域社会の未来」です。
私には、その未来が、そして「より良い世界への希望」が見えます。
96年前の1913年、ニューヨークのバッファローで開かれたロータリー大会で、ポール・ハリスはこのように言いました。「よきロータリーアンとなるには、昨日より今日の方が多くの努力を伴います。そして、今日より明日の方がもっと多くの努力が求められるでしょう。」
皆さんがそのロータリーアンです。ロータリーの明日のリーダーです。1913年にポール・ハリスがロータリーアンに向かって発した言葉が、今、皆さんに向けられています。
- ロータリーの要(かなめ)はクラブです。
- ロータリーでの役職は毎年変わるが、ロータリーアンは変わらずロータリーアンです。
- 幾世代ものロータリーアンの肩の上に立っている私達には、ロータリーの未来を決定する責務がある。
この理由を以て、年度のテーマを
THE FUTURE OF ROTARY IS IN YOUR HANDS
「ロータリーの未来は、あなたの手の中に」と発表されました。
2009~10 RI会長 強調事項
「全てはクラブから始まり、クラブで終わります。ですから、クラブが集まり地区で、そしてほかの地区と協力し、ロータリー財団の支援の下で、色々な事を行っていきますと述べられました。
クラブがあってこそ、私たちがなすべきことを成し遂げる事が出来るのです。したがって、クラブは自主性を持つものでなければなりませんし、継続性というものも重んじなければならない。それによって私たちはさらに強力なものになる」と締め、新年度の「強調事項」を紹介しました。
1.「水対策」が第一の強調事項とされているのは、人間が第一に必要とするものだからです。
・水のないところに、きれいな水をもたらす
- 現在使われている所でも、その安全性を確かめる必要がある
- 過去20年間、このプロジェクトを継続している
2.「保健と飢餓救済」は、多くのロータリー奉仕を含む分野です。
- 私達は、平和という大きな目標に向かっていることを忘れてはならない。
- 一日中何も食べずに空腹のまま床に就く人々が大勢いる限り、世界に平和がもたされることはない。
3.「識字率の向上」も私達の強調するところです。
- 将来、指導的立場に立つ者に、教育がなされていない国が成功することはあり得ない。
ロータリーが21世紀に相応しくあるには、水・保健と飢餓救済・識字率の向上の問題に取り組み、末永く継続していなければなりません。これを実現するため、クラブと地区の考えを聞いた末に理事会が採択したのが、「国際ロータリー長期計画」です。
この計画は、奉仕、親睦、多様性、高潔さ、リーダーシップという、ロータリーの中核となる価値観を強化し、これを宣言する。「奉仕」は、私達の第一の標語が「超我の奉仕」であること。「親睦」は、ロータリーが創設された理由そのものである。
常にクラブの例会やロータリーの各行事を待ち望むロータリーアンがいて、始めてロータリーに明日があるといえるのです。そして、RIで長期計画を立案し推進する事は、地区でも、クラブでも、ロータリーの存続のため大切な事であります。
「国際協議会本会議のテーマ」
2009~10年度「RIテーマ、強調事項」を受けて、9回の本会議と14回のセッションが研修リーダーを中心に行われました。これらは本年度の最重要課題でありますので、順を追ってテーマと講演者を紹介させて頂きます。
- 会員増強
- 李 東建 R I 会長
- 水・保健と飢餓追放
- ロン・デンハムロータリアン行動グループ委員会副委員長
- 識字率向上
- デビットWファウラー R I B I 副会長
- 今日における私達のロータリー財団
- ジョナサン・マジィアベロータリー財団管理委員長
- 未来の夢計画
- ロン・バートンロータリー財団副管理委員長
- 2009-10年度ロータリー財団目標
- グレンE・エステスシニアロータリー財団管理委員長エレクト
- 「毎年あなたも100ドルを」が意味すること
- ブレンダ・クレシーロータリー財団地域コーディネーター
- 皆様のRI
- エド・フタ(布田)事務局国際ロータリー事務総長
- 職業奉仕・忘れ去られた部門
- ラジェンドラK・サブー元 R I 会長
- 青少年への奉仕
- フレデリッヒ・ネダマイヤ R I 研修リーダー
- ロータリーの公共イメージはあなたから
- ボブ・エイトケン公共イメージ支援グループG・C
- リーダーシップ
- ルイス・ビセンテ・ジアイ元 R I 会長
図らずもガバナーノミニーに推薦され時点で、ロータリーのあり方を自問自答してみましたが、誕生当時から100年を経過した現在、ロータリーを取り巻く環境も大分変わって来たように思われます。
例えば、RIと地区、地区とクラブ、ロータリーと地域、ロータリーとロータリーアン、ロータリーアンと正業とのあり方等の諸問題であります。
ガバナーは地区における唯一のRI役員であります。「ガバナーの責務・使命はRI会長のテーマ、強調事項を地区内55のロータリークラブに正確に伝達し、それを実行」しなければなりません。
本会議、セッションで元RI会長、研修リーダーより指導を頂いた事を、多くの仲間のガバナーエレクトと討議して身に付けた新しいロータリーの情報を、一年掛けて推進するために私の「テーマ・地区活動目標」を掲げさせて頂きます。
2009~10 ガバナーテーマ・「今を大事に」
私はジョン・ケニーRI会長のテーマ、強調事項を第2570地区に事業展開するために、本年度テーマを「今を大事に」と致しました。
一般社会では、60歳定年制(行政、企業等)があります。言い方を変えれば高齢者の時代に入る事をさしますが、幸い私たちは「家族と健康」に恵まれ「正業」に励む日々をおくっております。大変有り難いものであります。
しかし周りを見れば、65歳問題(退職後、年金で今まで出来なかった事をしたいという世代)、75歳問題(配偶者の介護や、寝たきりや、痴呆などの問題を抱えた世代)を抱えた同世代の人達も少なくありません。
幸い世の中で少しでも恵まれているロータリーアンとして、今を大事に「今に向き合って精一杯生きる」事を心がけ、実践しなければ成らない使命があると信じ、残された生涯の自分へのテーマと致しました。
「一日の光陰は短しといえども、これを空しゅうする事なかれ、一夜を捨つるは、こは汝の命を減ずるなり」とあります。この意味は、「時間を無駄に過ごすことは、自分の命を捨てる事」と同様です。残された人生の時間を大切に仕様ではありませんか。
~地区活動目標~
- あなたの手で、「ロータリー長期計画」を創ろう
- 魅力ある組織、活性化を図る「クラブ支援」を行う
- I.Mを中心に、「グループ別での研修会」の開催を支援
- 地域から国際までの、「ボランティア活動」の推進
- 次代を担う、「新世代へのプログラム」の充実を図る
- 「ロータリー財団、米山奨学会」への理解と資金支援
- ロータリーの原点「入りて学ぶ、出でて奉仕せよ」
- 拡大ロータリー活動、広域ロータリー活動の推進
2009~10 「地区重点プログラム」
今を大事に、諮問委員会、危機管理委員会、財務委員会へ問題を提起する
- 会員の減少により、地区財政並びクラブ財政が厳しい今日、ロータリーの組織の維持・発展を図るため、地区の長期・中期の計画を立案する。
- 現在実施している日豪青年相互訪問事業を、RI危機管理委員会傘下の事業認可への働きかけをする。
- RLI(ロータリー・リーダーシップ研究会)を研究する
今を大事に、「クラブ支援を最重要課題」として、組織の活性化を援助する。
- 援助を必要とするクラブでのCLP採用に伴う諸問題、及びロータリー組織全般に対応する、「組織・CLP対応委員会」の設置
- 会員基盤を維持・拡大し、「効果的なクラブ」をつくる支援
今を大事に、会員増強(勧誘)と会員維持を計る。
- 各クラブで一人の会員純増を達成する(RI目標)
- 地区クラブ共、最低80%の会員維持率を死守(RI目標)
- 新クラブの拡大を図る(RI地区目標)
- 女性会員の割合を高める
- 専門職に従事する若年層(50歳以下)の会員の割合を高める
- ロータリー財団の学友を少なくとも一人以上入会させる。
- 会員構成に多様性を持たせる。(職業・性別・年齢等)
今を大事に、広報活動を徹底して、公共イメージをアッツプする
- メディア(マスコミ、CATV等)の活用
- 視聴覚を利用した広報活動を行う
- 地域社会の他の奉仕団体等と良好な関係を持つ
- ロータリーの友を「書き、読む」の習慣を作る
- 地区の記録を纏め、次の「地区のあゆみ」の資料とする
- ホームページの活用を奨励する
今を大事に、ロータリー独自の職業奉仕への取り組みを強調する
- 会員基盤の、「家庭、正業」としての大切さを誇張する
- 職業の倫理的規範を認識し、「四つのテスト」を普及する
- 会員事業所の家訓、社訓等を纏め、異業種の特色を知り生かそう
今を大事に、「ウオッチ・ザ・地域社会」を推進し、地域に貢献しよう
- 健康・福祉問題を例会や視察訪問として取り組みましょう
- アイバンク「献眼登録、提供者」の継続事業を推進する
- 高校生社会体験活動を、昨年同様六校を対象として実施する。
- 「さきたま古墳」を始め、秩父・川越等の古い町並みや、祭り行事等を世界遺産として後世に残すキャンペーンを計る。
- 「緑」を取り戻す運動として、秩父に所在する「ロータリーの森」の植栽・管理の推進、新規として国道407号脇の杉の植栽管理を地元推進団体と共催で行う。
- 「清流」を取り戻すための第一歩として、河川汚濁の現況を知り、浄化活動の啓蒙運動を推進する。
今を大事に、ロータリーの目指す世界平和推進のため、国際貢献をしよう
- 歴史ある「日豪青年相互訪問事業」の継続と内容改善を協議しながら、青少年の国際意識を高める。
- WCS事業として、途上国の識字率の向上を図るため、「書き損じハガキ」の回収事業をクラブに依頼する。
- WCS事業として、「ミャンマー文房具支援」、「地雷除去」他の事業の推進を図り、2月23日の「世界理解と平和の日」を例会で祝福して頂きたい。
今を大事に、新世代のための奉仕支援を推進する
- インターアクトクラブ、ローターアクトクラブの拡大・維持を図りながら、提唱クラブと協議しながら諸プログラムを推進する。
- ロータリー青少年指導者養成プログラム、RYLA(ROTRY YOUTH LEADERSHIP AWARDS)の推進及びライラ・デーの開催。
- 国際理解と親善を学び、民間親善大使としての目標を持つ「青少年交換プログラム」の実施。
今を大事に、「ロータリー財団」事業を推進する
- ビル・ゲイツ財団より「ポリオ撲滅」の為、2億5千5百万ドルの新たな寄付により、1クラブ2,000ドルに目標が変更された。3年間の目標達成にチャレンジしましょう。
- R財団のプログラムへの直接参加をお願いします
(1)国際親善奨学生・世界平和フェロー
(2)地区補助金プログラムの活用
- 研究グループ交換(GSE)次年度派遣事業の準備
今を大事に、「ロータリー米山奨学会」事業への支援をする
- 過去の寄付実績により、本年度24名の奨学生が採用されました。一年間世話クラブには大変お世話になります。
- 米山奨学会の趣旨を理解して下さい。本年度の寄付金目標を3,500万円としますので、各クラブ共目標を達成して下さい。
今を大事に、ブライダル事業を継続します
- 事業復活後3年目になり、漸く成果も出てまいりました。本年もロータリーアンの子弟や、ロータリーアンが推薦して頂きました若者に、結婚の機会を作っていきます。
今を大事に、セミナー等を開催してクラブ(会員)の向上を支援する
- 部門別セミナー、月間セミナー、グループ別各種研修会等を開催して、クラブへ適切な資料・情報を提供する。
- 単独又は合同例会等に出向き、会員に必要な情報集会をサポートさせて頂く。
「今後の課題」として
- 1.クラブレベルを越えたロータリー(国際ロータリーと地区)を
- 1.ロータリーの目的は何か、原点に返り次なる世紀への道を模索する
- 1.クラブの活性化を図り、地域活力の原動力になるには
2007~10年度 RI長期計画
理事会が承認した長期計画には7つの優先項目が含まれており、各項目にはそれぞれの目標が定められています。
この優先項目を決定するにあたり、国際ロータリーは世界中の草の根のロータリーアンとシニア・リーダーを対象に調査を行い、今後のロータリーにとって最も重要であると思われる事柄について回答をしてもらった結果です。
- ポリオを撲滅する(最優先事項)
- ロータリーに対する内外の認識と、公共イメージを高める
- 他者に奉仕する、ロータリーの能力の増大を図る
- 質的にも量的にも、会員組織を世界的に拡大する
- ロータリー独特の職業奉仕への取り組みを強調する
- 国際ロータリー内の指導者才能を最大限に活用し育成する
- 組織全体を通じて、継続性と一貫性を保つために、長期計画の手順を完全に実施する
この長期計画は、2009~2010年度のガバナーとして当然遵守しなければなりません。このように継続は力であります。地区の役割を充分認識して本年度の組織を立ち上げ、各部門の事業計画に繁栄させていきます。
実施の際にはクラブの御協力を頂かなければなりません。部門セミナーやグループ会長幹事会等を通して啓蒙していきますので、御配慮をお願い致します。